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地域活動のこれからを考える「楽しく」関わるまちづくり(令和6年2月1日号)

参加してみたら「わくわく」に

 自治会などの地域活動に参加する人が減ってきています。背景には、少子高齢化や価値観・ライフスタイルの多様化があります。これからの時代に合った地域活動が求められています。

地域の役割を再認識

 令和4年度に実施した市民意識調査によると、9割以上の人が久留米市を「住みやすい」と感じています。理由には、治安の良さなどがあげられています。それを支えているのが地域活動です。自治会などが行っている防犯灯やごみ集積場の維持管理、朝夕の見守り活動などが地域の治安向上につながっています。

 災害時など、いざというときも地域の力が重要です。能登半島地震では、崩れた家に取り残された人を助け出したり、避難所で支え合ったりするなど、地域のつながりが力を発揮しています。

 一方で、若い世代ほど地域活動への参加に消極的。自治会に加入していない、加入していても活動に参加できていないという人が増えています。

「参加しやすい」を模索

 どうしたら若い世代の人たちが地域活動に参加できるだろうか。参加しやすい地域活動のあり方が模索されています。

 市校区まちづくり連絡協議会の地域連絡部会では、2カ月に1回、「若い世代が参加しやすい活動方法は」など同じ課題を抱える地域が集まり、知恵を出し合っています。グループワークでは、情報発信にSNSを活用したり、働いている人も参加しやすいよう平日の昼間の会議を夜や休日などにするなどのアイデアが出ました。

まずは楽しんで参加する

 人とのつながりを煩わしいと感じる人も増えています。隣人の顔も知らない、地域活動の拠点施設であるコミュニティセンターを知らない人も少なくありません。住みやすいまちを自分たちでつくることができるのが地域活動です。

 現在、地域活動を担っている人たちがよく言う言葉があります。「地域活動は楽しく」、「最初は誘われたから参加したけど、祭りなどで子どもたちが楽しんでくれていると、自分も楽しい」。

 縁あって住んでいる地域に少しだけ関心を持ち、まずは興味がある行事に参加してみる。それが地域活動に参加するきっかけとなり、「しぶしぶ」だった人も「わくわく」に変わっていきます。気軽に参加してみてください。

【問い合わせ先】地域コミュニティ課(電話番号0942-30-9014、FAX番号0942-30-9711)

インタビュー・活動の現場から

若い世代と役割分担しながら

久留米市校区まちづくり連絡協議会地域連絡部会部会長の林忠範さん

 長年、自治会などの地域活動に携わってきました。その中で感じていることは、その活動や必要性がなかなか知られていないということです。そこで、デジタルを活用して情報発信をするなど、若い人たちに興味を持ってもらう取り組みをすすめています。

 今は、共働きの家庭が多く、地域活動に時間が取れない人が多いと思います。できること、ちょっとだけでも参加して、まちづくりに興味をもってほしいですね。時間や手間がかかることは、高齢者などの時間がある人が、デジタル化などは若い人が担う。そんなふうに役割を分けて、補い合ってまちづくりをしていければと思います。

まずは自分が楽しんで大好きな地域も楽しく

久留米市大善寺校区小学校PTA役員の辻田桃子さん

 生まれも育ちも大善寺町です。家族の都合で別の地域で暮らした時期もありましたが、大善寺が好きすぎて戻ってきました。コミュニティセンターでダンス教室をしており、校区の人が多く参加してくれています。地域活動への参加はまだまだこれからですが、今年から地域の祭りの実行委員会に入りました。

 「地域活動は大変そう」というイメージがある人が多いですね。地域活動を担っている人たちにいろいろ提案して、子育て世代の人も気軽に参加できるような活動を目指したいです。まずは自分が楽しんで参加して、大好きな地域をさらに楽しくしていきたいですね。

林さんと辻田さんもパネラーとして登壇!
みんなでつくるこれからの地域活動シンポジウム

2月11日(祝) 14:00〜16:30
場所:久留米大学御井キャンパス みいアリーナ

 これからの地域活動を考えるシンポジウムを初開催します。テーマは令和の時代の地域づくりの視点や地域活動のあり方。講演やパネルディスカッションを通じて地域活動の目的の再確認など時代の変化にあった地域づくりを一緒に考えます。申し込みは不要で、誰でも参加できます。

【第1部 基調講演】

  • テーマ:令和の時代の地域づくり
  • 講師 :里山くらしLABO 池田水穂子氏、河村将雄氏

【第2部 パネルディスカッション】

 これからの地域活動をテーマに、地域活動に関わっている人たちが意見交換します。

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