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私の新春メッセージ(令和5年1月1日号)

進み続けた1年 次の挑戦へ

 さまざまなイベントが3年ぶりに開催されるなど新型コロナと「共存」する新たな日常が始まりました。昨年奮闘した4人に活動の思いや今年の抱負を聞きました。

【問い合わせ先】広報戦略課(電話番号0942-30-9119、FAX番号0942-30-9702)

目の前のことに全力で取り組んだ1年間

南筑高校3年生 越地俊介さん
 昨年、南筑高校生徒会長として3年ぶりの久南定期戦や新たな行事「南筑フェス」などの運営に携わりました。久南定期戦は新型コロナで、一度も経験していなかったため、手探りでゼロから作り上げました。昨年は南筑高校が創立100周年を迎え、野球だけでなく、他の競技も実施しました。大会準備は約5カ月前からスタート。久留米商業高校との打ち合わせや感染対策、応援の仕方など生徒が最大限楽しめる方法を生徒会一丸となって考え、無事実施できました。
 文化祭と体育祭を合同で行った南筑フェスは初めての試みでした。100周年記念事業で実現し、3日間の行事で、一般の人にも来てもらえるように。ほとめき通り商店街の人たちとの企画などもでき、生徒にも来場者にもとても楽しんでもらえたと感じています。
 記念すべき100周年の生徒会長ということで責任と誇りを持って、生徒会全員が目の前のことに全力で取り組めたと思っています。今年から自衛官として、国を守っていく立場となります。南筑高校で学んだ経験を糧に、将来幹部として久留米に戻ってこれるように頑張っていきます。

多くの人に農園を知ってもらいたい

宇佐川農園 宇佐川美奈さん
 荒木町でリーフレタスを中心に、スイートコーンなどを育てています。農業に携わったのは10年前。少しずつ作物や畑の面積を広げてきました。私もですが、子育て中の女性が多い職場なので、学校の行事や子どもが病気のときでも、働ける工夫を行っています。その一つが、仕事ではなく、人に合わせて1週間単位、1日の午前午後など細かいところまで作業内容を決めること。段取りや農園の方針、休みの予定なども、週1回の全員ミーティングで確認しています。経営に参画しているという実感が大切なんです。従業員からのアイデアを生かすこともあります。
 昨年、そんな農園の取り組みに対し、大臣賞を受賞しました。受賞は、これまでつながってきた人たちのおかげです。私自身は、農業を始めたころから何も変わっていないし、いまだに手探りでやっている感じです。ただ、新しいことをするのは楽しい。失敗するし、つらいこともありますが、農業を辞めるという選択肢は私にはありません。これからは販売に力を入れたいと、昨年、法人も立ち上げました。もっと多くの人に宇佐川農園を知ってもらえるよう、前に進んでいきたいです。

基本を押さえてこそ、心に響くものがある

山の壽酒造代表取締役 片山郁代さん
 平成19年に山の壽酒造(北野町・1818年創業)の8代目に就任しました。3姉弟の次女で、元々は家業を継ぐつもりはなく就職。先代から「廃業」という言葉を聞いた時に、酒造りにかかわる決心をしました。知識も経験もなく一からの挑戦でしたが、自分が本当にやりたい仕事はこれだったと再確認し、一日一日を頑張ってきましたね。
 千利休の言葉に「真を知り、行・草に至れば、いかほど自由に崩そうとも、その本質はたがわぬ」(真行草=書道の書体で、真書(楷書)、真書をくずした行書、さらに行書をくずした草書のこと)があります。茶道も酒造りも同じで、基本ができているからこそ、形が変わっても人の心に響くと。酒類鑑評会はまさに「真」だと思っています。酒のスペシャリストの先生方に評価いただける場ですから。おかげさまで令和3年に福岡県知事賞・福岡県議会議長賞、フランスのKura Master(クラマスター)でプラチナ賞を、4年に福岡県議会議長賞を受賞しました。「行・草」に行くのかが、これからのチャレンジです。今は、次世代のスタンダートとなる日本酒の酒質設計に取り組んでいます。感性があう世界に神様が導いてくれたことに感謝し、今後も社員と共に、自由に、限りなく前進していきます。

世界一の技術を後進に伝えていく

HAIR PLEASIS代表 牟田口則之さん
 西町で理容院「HAIR PLEASIS(ヘアープレジス)」を営んでいます。約20年理容師として働いてきて、昨年35を超える国と地域の700人以上の選手が競い合う「世界理容美容技術選手権大会」で4個の金メダルを獲得。日本代表として挑んだ5年目でした。新型コロナの影響で大会が2年連続中止になりましたが、その間も休まず準備をしていました。大会前2週間は最高のパフォーマンスを出すための準備で、睡眠が1時間ほどしか取れない毎日でした。技と気持ちを最大限研ぎ澄まして挑んだ世界大会は、すべて出し切ることができ、楽しかったというのが終わった直後の感想でした。ここまで頑張れたのはお客様が喜んでくれるということに尽きます。
 今後は、培った技術を後進へ伝えることに専念していきます。国内に限らずフランスにも講師として行く予定です。さらに次の世界大会へ出場する選手たちに、勝つための指導も始めています。今年は店の改装も行い、お客様に喜んでもらえるよう絶えず変化を生み出していきます。「プレジスを見て店を作れ」と言われるような存在になりたいですね。

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