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新型コロナワクチン3回目接種と小児接種(令和4年3月1日号)

安全性や効果を専門家に聞く

津村直幹さん
つむらファミリークリニック院長、久留米大学小児科非常勤講師を務める。市の新型コロナウイルスワクチン接種推進協議会でワクチン効果の講演を行うなど、感染症の専門家として最前線で尽力

 3回目接種や今後始まる小児接種など安全性や効果を、つむらファミリークリニックの津村直幹先生に聞きました。

3回目接種で効果が持続

 全国的に新型コロナウイルスオミクロン株が猛威を振るっています。デルタ株に比べると、オミクロン株は軽症化しているという報告もありますが、高齢者は感染で基礎疾患が悪化し、死亡につながるケースも増えているようです。そこで、重要なのがワクチンの3回目接種です。
 ワクチンの効果は、2回目から6カ月たつと、発症予防効果は約10%、入院予防効果は約35%まで低下するといわれます。これが3回目の接種で発症予防効果は約75%、入院予防効果は約95%まで上昇。接種後3カ月までの死亡抑制効果に至っては、最大で約99%まで高まります。2回目接種から6カ月経過後は、できるだけ早く3回目の接種を行うことを勧めます。

交互接種と副反応

 1・2回目と異なるワクチンを3回目に受ける「交互接種」の副反応を心配する人がいます。ファイザー社製、モデルナ社製で交互接種をしても、副反応に大きな違いはなく、予防効果も有効です。モデルナ社製は3回目で接種するワクチン量が半分になるので、1・2回目と比べて副反応の頻度は下がると思われます。
 ウイルスに対する免疫は、交互接種の方が上昇するとの報告もあります。厚生労働省の資料には3回ともファイザー社製を接種した場合、免疫は20倍上昇し、1・2回目でファイザー社製、3回目でモデルナ社製を接種した場合、31.7倍上昇すると示したものもあります。

小児接種の安全性

 第6波で子どもの感染者が急増しています。5歳から11歳までの小児接種は3月から始まる予定です。小児用のワクチンはファイザー社製で、有効性は90%を超えます。麻疹風疹ワクチンなどに匹敵するほどの有効性です。
 ワクチンの量は成人用の3分の1で、副反応の頻度も少ないです。38度を超える発熱の頻度は、1回目接種後3%、2回目接種後でも7%と報告されています。接種後には腕の痛みの症状があり、1回目、2回目ともに70%程度みられるようですが、一時的なものです。米国ではすでに開始されていますが、深刻な副反応は報告されていません。
 子どもが新型コロナにかかるより、副反応が出てもワクチンを打つ方がより安全な選択です。子どもの日常を取り戻すための有効な手段と考えます。

家族や友人を守るために

 ワクチンを1回も接種していない場合、死亡率は、2回接種した人と比べて14倍、3回目の追加接種をした人と比べると、100倍近く高くなるそうです。まだ接種していない人は、今からでも接種をしてもらいたいと思います。ワクチン接種と併せて、マスク着用や手洗いなどの感染予防は必要です。愛する家族、友人や同僚を守り、社会全体の笑顔を取り戻すためにワクチン接種をお願いしたいです。

【問い合わせ先】新型コロナウイルスワクチンプロジェクト(電話番号0942-30-9724、FAX番号0942-30-9833)

ワクチン接種の予約や変更

【集団接種】1〜3回目の接種に対応

  • 市ホームページからWEB予約(24時間予約可能)
  • コールセンター(土曜・日曜・祝日を含む8:30〜21:00)

電話番号0942-30-9816
FAX番号050-3819-8312(耳の不自由な人専用)

【個別接種】3回目接種のみ対応
・医療機関に直接予約

(注意)ワクチンの無料接種期間は今年の9月末までです

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