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新春企画 世の人々の楽しみと幸福の為に(令和4年1月1日号)

ふるさとの発展に 正二郎の願いあり

 ブリヂストン創業者・石橋正二郎。久留米市の発展は、彼の偉業なくしては語れません。その人生や人となりを振り返ることができる石橋正二郎記念館を紹介します。

【問い合わせ先】久留米市美術館(電話番号0942-39-1131、FAX番号0942-39-3134)

久留米市民への夢の贈り物

 明治22年4月1日、市制施行により、久留米市が誕生しました。くしくも同年、本町で男子が誕生。のちのブリヂストン創業者で、久留米市の名誉市民第1号となる石橋正二郎です。幼い頃は体が弱く、あまり学校に行くことができませんでした。12歳の頃、高等小学校で坂本繁二郎から図画を教わります。17歳で久留米商業学校(現在の久留米商業高校)を卒業すると、兄と共に家業の仕立物屋「志まや」を継ぎます。地下足袋やゴム靴の製造で、家業は全国的な企業へと拡大。自動車タイヤの国産化に成功し、昭和6年、42歳でブリッヂストンタイヤ株式会社(現在のブリヂストン)を創立します。正二郎は、「世の人々の楽しみと幸福の為に」という言葉を、一生ゆるがぬ信念にします。
 正二郎は、事業の拡大・成長と同時に、ふるさと久留米の発展を強く願いました。現在の久留米大学医学部の創設に当たっては、土地と校舎を寄付。ブリヂストン久留米工場周辺の道路も整備し、ブリヂストン通りと名付けられました。久留米を明るくしたい、人々が楽しく過ごす場所を作りたいと石橋文化センターを寄付。開園日には、2万人の市民が集まり「夢の贈り物」と喜びました。
 図画の先生だった坂本繁二郎の青木繁への友情に感動し、本格的な絵の収集を開始。東京にブリヂストン美術館、久留米に石橋美術館を開館します。子どもたちに体を鍛えてほしいと市内の小・中学校21校にプールも寄付しました。人を愛し、自然を愛し、ふるさとを愛した正二郎は、久留米市を文化都市へと発展させていきます。

数々の偉業に触れる記念館

正二郎が集めた西洋の近代美術、日本近代洋画などは、石橋コレクションと呼ばれます。正二郎は、昭和51年に87歳で亡くなりますが、「美術品は公開すべき」という父の考えを受け継いた長男の幹一郎は、平成7年に石橋美術館別館を建設寄贈。平成28年に石橋財団によって改修され、正二郎に関する資料を展示する石橋正二郎記念館へと生まれ変わりました。
 記念館は、正二郎の企業経営者としての足跡と文化振興を中心とする数々の事績を年譜で紹介しています。正二郎の貴重な音声を聞くことができるマルチメディアコーナーも。石橋財団コレクションの中から、よりすぐりの作品を展示する絵画展示コーナーもあります。久留米市の発展に力を尽くした正二郎のふるさとへの思いが詰まった場所でもあります。

記念館で楽しむ特別な9か月 ぺりかんくらぶ

2022年1月22日から10月23日

石橋正二郎記念館は開館中 イベント盛りだくさん

久留米市美術館は、トラックヤード新築工事のため10月28日(金曜)まで休館します。
この期間に石橋正二郎記念館で開催するイベントは、文化センターの噴水にちなんで「ぺりかんくらぶ」と名付けました。ワークショップや講座などのイベントを開催します。
入場無料。

美術講座

  • 内容=岡田三郎助と辻永
  • 1月29日(土曜)

連続講座

  • 内容=石橋正二郎とコレクション
  • 2月12日(土曜)、26日(土曜)、3月5日(土曜)

ギャラリートーク

  • 第1・3日曜日

ワークショップ

  • 内容=タイヤでキーホルダー作り
  • 2月23日(祝日)
  • 内容=花いっぱい春の折り紙教室
  • 3月21日(祝日)

石橋コレクション絵画展示

  • 内容=岡田三郎助と辻永
  • 1月22日(土曜)から4月17日(日曜)まで

子どもから大人まで楽しめる缶バッジをプレゼント

 「びじゅつかん手帖」のクイズに全問正解すると、オリジナル缶バッジをプレゼントします。6種類あるデザインを全部集めよう。手帖は、記念館受付で。

もっと知りたい正二郎の偉業 中央図書館に特設コーナー

 中央図書館の1階に石橋正二郎に関する本をそろえた「石橋正二郎コーナー」があります。企業経営者としての成功、回想記など約30冊を常設。

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