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11月11日は介護の日(令和4年11月1日号)

いつまでも自分が望む場所で

 久留米市の65歳以上の高齢者は、9月1日現在約8万4千人で、約20%の約1万7千人が介護認定を受けています。介護サービスを利用することで、住みたい場所で安心して暮らすことができます。

自分にあったサービスを利用

 年を重ねると、誰にでも心身の変化が訪れ、日常生活で困ることが多くなります。心身の状態が変わっても、いつまでも自分が望む場所で暮らすために役立つのが、介護サービスです。サービスを受けるには、介護認定が必要。認定を受けた人は、1〜3割の自己負担で生活に必要なサービスを利用したり、家族の支援を受けたりしながら生活を続けています。認定には約1カ月かかります。介護が必要と感じたら、早めに市や地域包括支援センターに相談してください。

介護度が高くても在宅を支援

 サービスの一つに「小規模多機能型居宅介護」があります。一つの事業者と契約するだけで、「通いサービス」を中心として、「訪問サービス」や「泊まりサービス」などを組み合わせ、要介護者の状態や希望に応じたサービスを利用できます。介護度が高い人でも在宅での生活を継続できるように支援します。認知症高齢者の場合、記憶力や認知機能の低下により、自分のいる場所が分からなくなったり、周囲の環境の変化に対応できなくなったりします。不安や混乱、症状の悪化を引き起こすこともあります。小規模多機能型居宅介護は、全てのサービスを同じスタッフが提供するため、顔なじみの関係ができます。認知症高齢者にとっては、安心して利用できる仕組みです。
 サービス利用によって、今の状態を維持したり、改善できたりする可能性もあります。上手に活用することで、介護する人・される人両方が、笑顔で毎日を過ごせる制度です。

【問い合わせ先】介護保険課(電話番号0942-30-9205、FAX番号0942-36-6845)

サービスを利用したい

 介護保険サービスを受けるためには、介護認定が必要です。

申請までの流れ

(1)申請書を提出
本庁舎6階の介護保険課か各総合支所、各市民センターの窓口で、本人や家族などが申請。市ホームページから電子申請も可能。
(2)認定調査
市や委託事業所の認定調査員が、訪問して、普段の状況などを本人や家族から聞き取り。
(3)審査
認定調査と主治医意見書をもとに審査し、要介護度等状態区分を決定。被保険者によって有効期間が異なります。期間の途中、心身の状態が変わったときは、「区分変更申請」を行うことが可能。
(4)サービスを利用
地域包括支援センター職員か介護支援専門員と相談し、介護サービスを決定。

在宅生活を支える多様なサービス

介護保険サービスには、他にもさまざまな種類があります。介護度によって利用限度額や利用できるサービスの範囲が変わります。一部を紹介します。

訪問看護
看護師などの医療関係者が自宅を訪問し、主治医の指示に基づき、診療の補助や在宅酸素、人工呼吸器などの管理、血圧・体温・脈拍のチェックなどを行います。
福祉用具貸与
日常生活の自立を助けるための用具を貸し出します。対象は、車いす・歩行器・歩行補助つえ・認知症老人徘徊感知機器・特殊寝台など。
住宅改修
安全に自宅で生活を送るために行った住宅改修費用の7〜9割を給付します。対象は、手すりの取り付け・段差解消・洋式便器などへの便器の取り換え・扉の取り換えなど。市の事前承認が必要です。
ショートステイ
施設に1週間程度までの短期で入所できるサービス。連続利用は最長30日まで。食事・入浴・排せつの手伝いなど日常生活全般の介護やリハビリを受けたり、レクリエーションに参加したりできます。

介護する家族にインタビュー

できるだけ自宅で過ごさせたい

 小規模多機能型居宅介護を利用している居石タケ子さん(城島町)は、現在91歳、要介護1で1人暮らしです。介護している娘の石井眞弓さん(江戸屋敷)に話を聞きました。


 母は、城島町の「こころ弐番館」を利用しています。8年前、病気で認知症になり、主治医からは、施設入所を勧められました。しかし、母は「家に帰りたい」。一人で歩け、食事も排せつもできたので、私と弟もできるだけ自宅で過ごさせたいと考えました。1人暮らしで認知症の母を見るとなると、さまざまなサービスを利用しないと難しいと思い、1つの事業者で対応できる小規模多機能施設の利用を決めました。最初は通うのを渋っていた母ですが、今は安心して過ごせているようです。現在、週4日通いサービスを、それ以外の日は、こころ弐番館からの食事配達を利用しています。私と弟が交代で泊まりに行きますが、家族の事情や本人に合った対処をしてもらえるので、とても助かります。認知症と理解していても、同じことを繰り返し話す母と1日中いるのは大変。家族だからこそ、離れている時間も大事だと思います。今後も母の状態を見ながら、自宅生活を送れるようにサービスを利用していきたいです。

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