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地域を支える民生委員・児童委員(令和3年9月1日号)

頼れる身近な相談相手

 子育てや介護の悩みを抱えたり、支援が必要だったり地域には、さまざまな人がいます。身近な立場で困り事を一緒に考え、必要に応じて行政機関につなぐ役割を果たしているのが民生委員・児童委員です。

地域の人の暮らしを支える

 民生委員・児童委員は、誰もが安心して生活できるよう、地域の人の暮らしを支えるボランティアです。地域から選ばれ厚生労働大臣が委嘱します。委員になるための資格や専門知識は不要で、任期は3年です。現在、久留米市内で566人が活動しており、高齢者から子ども、子育て世代への支援を行っています。特に子どもや子育てに関する支援を専門に行うのが「主任児童委員」で、各地区2人または3人配置されています。

寄り添って、つなげる

 主な活動は、一人暮らしの高齢者宅への訪問、子どもたちや親への声掛けなどです。近況を聞く中で、困っていることに気付いたり、暮らしや健康、子育て中の不安や悩みの相談に応じたりしています。福祉制度やサービスを紹介し、専門機関につなげる役割も担います。守秘義務があるので、安心して相談できます。昨年、委員には約1万7千件の相談が寄せられました。
 地区内の協力者と一緒に、高齢者向けの集いの場や子育て中の人が一人で悩まず相談できる子育てサロンを開催しています。学校や地域の行事に参加して、つながりを作って支援に生かしている人もいます。

生活を把握して支援へ

 活動の中に、75歳以上の高齢者の見守りがあります。1人暮らしの高齢者を、孤立しないようにどのように見守っていくかは地域の課題です。委員は、訪問や電話などで、体調や生活の変化などを確認。相手が不安や困り事を話しやすい雰囲気を作れるように心掛けています。3年に1回の「在宅高齢者基礎調査」でも近況だけでなく、困り事や急病のときの連絡先などを確認することで、いざというときの対応に役立てます。一人一人、生活状況や他者との関わり状況、悩みは異なります。民生委員・児童委員は、必要な支援につなげていくため、日頃からの関係作りを大事に活動を続けています。

【問い合わせ先】地域福祉課(電話番号0942-30-9174、FAX番号0942-30-9752)

在宅高齢者基礎調査に協力を

 高齢者が在宅で安心して暮らせるよう、在宅高齢者の基礎調査を行います。市内に住んでいる高齢者の生活状況を把握し、相談や支援に役立てます。

調査対象者
75歳以上の一人暮らし世帯、高齢者のみで構成されている世帯(夫婦、兄弟、姉妹など)
調査期間
9月16日(木曜)から11月30日(火曜)まで
(注意)期間は変更となる可能性があります
調査方法
地区の民生委員・児童委員が個別訪問し、「在宅高齢者基礎調査票」に基づいて聞き取りを行います。調査時は、「民生委員証(写真入り)」を携帯しています。新型コロナ感染拡大防止のため、マスク着用や消毒の徹底を行い、短時間で調査を行います

子どもの成長を間近で

川会地区主任児童委員 山下裕史さん
 主任児童委員の活動として、学校や保育園と子どもたちの様子を情報共有したり、子育て中の人が集まる居場所作りを行ったりしています。田主丸地域では、保育園入所前の親子を対象とした親子サロンを「げんき広場」として開催。親はヨガなどで息抜きができ、その間、私たちは子どもと遊びます。多いときは20組以上の参加があります。私の校区は児童数が少ないこともあって、子どもと顔見知りです。成長をそばで見られるのは楽しみですね。私自身も活動をする中で、さまざまな経験をすることができています。これからも子どもたちの笑顔を守りたいです。

普段の会話から気付く

日吉地区民生委員・児童委員 佐藤美紀子さん
 75歳以上の一人暮らしの高齢者の見守りは、電話や道端で立ち話だけでもいいんです。普段の何気ない会話から困っていることが分かって、支援機関を教えることもあります。無愛想だった人が、自分のことを話してくれたときはうれしかったですね。話をしていると、私の体調を心配されることもあるんですよ。活動を続ける上で、大事にしているのは自分の生活を一番に考え、楽しむこと。同じ地区の委員と企画した「日吉元気リハ教室」は私も楽しんで行っています。活動は苦ではないです。本当に困ったときに活用してもらえればいいなと思っています。

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