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環境部庁舎ZEB化改修工事完了(令和3年2月15日号)

エネルギーゼロの環境に優しい施設

自治体の既存建物で全国初

 昨年7月から進めていた環境部庁舎のZEB化改修工事が完了し、環境に優しい施設に生まれ変わりました。庁舎は、最も省エネ性能に優れたZEB認証を取得。自治体が所有する既存建物として全国で初めてです。
 ZEBとは、ネット・ゼロ・エネルギー・ビルの略で、快適な環境を維持しながら、建物に必要なエネルギーを省エネと創エネにより実質ゼロを目指した建物です。ZEB認証取得には、1次エネルギー消費量50%以上の削減が必要であり、既存建物の改修による取得は難しいと考えられていました。久留米市は、それをさまざまな技術の組み合わせにより実現。改修後、省エネで67%削減を達成しました。太陽光発電などによる創エネも含めると、削減率は106%と大幅な削減となりました。
 災害などで停電が発生した場合にも、太陽光発電や蓄電池を活用することによって、業務の継続が可能になるなど災害対策にもつながっています。

快適さと省エネを同時に

 快適な空間を作るのに欠かせないのが温度管理です。室内温度を維持しながら、熱を失わずに換気ができる全熱交換器や断熱効果の高い真空ペアガラスを導入。床裏に断熱材の吹き付けも行ったことで、エアコンの能力を下げても、無理なく室内温度を一定に保つことができています。他にも、光の明るさを段階的に調節できる機能や人感センサーが付いたLED照明などを導入し、省エネと快適さを同時に可能にする室内環境となりました。
 今回、エネルギー消費の見える化を可能にする管理システムを導入しました。施設全体の使用量だけでなく、設備ごとの使用状況も分かります。システムを活用し、エネルギーの使用状況を詳しく把握、分析することで、より効率的に設備を使用していきます。

脱炭素社会を目指す

 市は、脱炭素社会を実現するために、2030年までに市の施設から排出される二酸化炭素排出量40%削減を目指しています。そのためには、建物のエネルギー消費に伴う二酸化炭素排出量を可能な限り削減していくことが必要です。上下水道部合川庁舎や中央図書館でもZEB化に向けて改修を進めるなど、市の建物の脱炭素化に取り組んでいきます。
 市は、改修による効果を広めるため、「ZEBリーディング・オーナー」に登録しました。今後、民間建築物にもZEBを広めるため、導入計画や実績を公開し、先進事例として効果などの説明を行っていきます。
 事業者や市民に向けて庁舎見学会を行う予定です。詳細が決まったら、市ホームページでお知らせします。

【問い合わせ先】環境政策課(電話番号0942-30-9146、FAX番号0942-30-9715)

一次エネルギー削減率 106%

基準となる消費量
715メガジュール/年平方メートル:1次エネルギー消費量基準値
ZEB認証は50%削減が基準
480ガジュール/年平方メートル:省エネで67%削減
283ガジュール/年平方メートル:創エネで39%削減

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