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シリーズ みんなで生きる みんなが活きる 第1回(令和2年8月15日号)

進む取り組みから、地域共生社会実現の視点を考える

 地域共生社会の実現に向けた、支え合いの取り組みを、全6回のシリーズでご紹介。市ホームページでも、本紙掲載分を含め13回の連載をしています。

第1回 オンライン公民館

距離を保つ時代に、心の距離が近づく

 今年4月、新型コロナウイルスの流行で公共施設が休館し、市民活動の場が奪われました。そこで生まれたのが新たな交流の場「オンライン公民館」。始めたのは、翁昌史さんと中村路子さんです。参加者はビデオ会議アプリ「Zoom」上で交流します。5月の連休に始まり、毎週日曜に開催。参加者は日を追うごとに増え、多い時は70人ほどが来館しています。
 コンセプトは「距離を保つ時代に、心の距離がぐっと近まる」。1日に10数個の多彩な企画が並びます。多くの人とつながり合う企画や、久留米絣愛溢れる女性たちのトーク、家族の絆について考える時間など。顔を出して参加しても、顔は出さずラジオを聞くように楽しんでもOK。入退室も自由です。

機能不全を "革命"のきっかけに

 「きっかけはコロナでまちに現れた機能不全。公共施設の休館だけで、まちの動きがこんなに止まるんだと実感しました。そんな中でもインターネット上でのコミュニティーは動いていたんです」と翁さんは話します。中村さんは"新しい居場所の誕生"と表現。「地域や人との関わり方に起こった革命。関わり方の幅が一気に広がった。顔を出さずに参加できるから、"透明人間"として場にいられる。今まで地域と関わる機会がなかった人も関わりやすいんじゃないかな」。
オンラインは距離を超越できるツール。しかし、オンライン公民館は多くの地元の人でにぎわっています。「地域に飛び込むのは敷居が高い」、「家から出るのがおっくう」。近くにいながらも繋がりきれていなかった人たちの心の壁を取り払い、会ったことのない”ご近所さん”が世代や立場を越えてつながっています。
 現実の地域と融合した企画も生まれました。7月5日、江上校区まちづくり委員会の池口隆会長が出演し、校区を歩きながら、名所や史跡をクイズ形式で紹介。画面を通して参加者と交流しました。オンラインから現実のつながりも生まれています。

【問い合わせ先】地域福祉課(電話番号0942-30-9175、FAX番号0942-30-9752)

この事例はどれ?

 地域共生社会の実現のために、13の取り組みの視点があります。掲載した取り組み事例がどれに当たるかを、示しました。

地域共生社会に向けた取り組み13の視点

(1)つながりの構築
(2)見守り活動の推進
(3)誰もが集える場の拡充
(4)個別対応が必要な人への支援
(5)災害時要支援者への支援
(6)権利擁護の推進
(7)多機関連携の推進
(8)財源確保の推進
(9)地域における人材の育成
(10)コミュニティーなどへの支援
(11)事業者などの地域貢献の促進
(12)福祉人材の養成と資質の向上
(13)福祉の理解を深める取り組み

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