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久留米大学本館が国の登録有形文化財に(令和2年8月1日号)

医療のまちの原点を次代へ

 7月17日、国の文化審議会は文部科学大臣に、旭町の久留米大学本館を登録有形文化財にするよう答申しました。官報告示後に正式に登録されます。

時代の特色を表した建物

 有形文化財は、建造物、工芸品、彫刻、古文書などの有形の文化的所産で、歴史上、芸術上、学術上価値の高いものをいいます。その中で、地域に親しまれている建物や、時代の特色をよく表したもの、再び造ることができないものを、国が登録有形文化財に登録。市内に7件の登録有形文化財があります。

大学建築では県内初

 久留米大学本館は、平成4年に近代化遺産総合調査リストに掲載され、これまで文化庁調査官による現地視察や、市の調査が行われました。今年、市は登録に向けて、同大学の同意を受け、市教育委員会の意見書を文化庁へ提出。国の文化審議会は、文部科学大臣に登録の答申を行いました。官報告示後に登録有形文化財になります。大学建築が登録されるのは県内で初。
 同大学の永田見生理事長は「今回の登録は大変名誉なことです。創立から90年余りの歴史を皆さまに感じていただける良い機会になったのではないかと思います」と喜びを語りました。

【問い合わせ先】文化財保護課(電話番号0942-30-9225、FAX番号0942-30-9714)

全国に誇る 医療のまちの礎に

 久留米大学の歴史は、明治22(1889)年に当時の明善高校西側に開院した久留米病院にさかのぼります。昭和3(1928)年に旧制九州医学専門学校が設立されるのを機に同校に寄付されました。
 同専門学校の敷地と建設費は、日本足袋(現・アサヒシューズ)社長の石橋徳次郎氏と、のちのブリヂストンの創業者の石橋正二郎氏によって寄付されたものです。設計は、重要文化財・旧門司三井倶楽部を手掛けた松田昌平です。
 27(1952)年に現在の久留米大学医学部に。地域のニーズに対応できる医師をはじめ、高水準の医療や最先端の研究を推進する人材を育成してきました。久留米市が全国有数の「医療のまち」と呼ばれる原点になっています。

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