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大雨災害特集 甚大な被害 令和2年7月豪雨の記録(令和2年8月1日号)

24時間雨量過去最大を記録 久留米を襲った激しい雨 令和2年7月豪雨

 九州付近に停滞した梅雨前線に暖かく湿った空気が流れ込み、久留米市上空に線状降水帯が発生しました。大気の不安定な状態が続き、24時間最大雨量は360.5ミリメートルと、観測史上最大となりました。

【問い合わせ先】防災対策課(電話番号0942-30-9074、FAX番号0942-30-9712)

滝のような豪雨が降り続く

 7月6日10時16分、久留米市に大雨警報が発表されました。その後、多くの校区に避難指示を発令。22時6分に筑後川片ノ瀬観測所で氾濫危険水位に到達しました。その後も雨は降り続き、7日の6時49分、筑後川荒瀬観測所も氾濫危険水位に。降りやまない雨により、各地で内水氾濫が発生しました。8日の10時頃、一時的に雨が小康状態になったことで、全ての避難情報を解除しました。しかし、9日から再び降り始めた雨が10日の13時頃に激しくなり、再度避難指示を発令。全ての避難情報を解除したのは12日の6時で、緊迫した状況が長期間続きました。
 被害は、13日時点で床上浸水335棟、床下浸水1620棟、道路被害191カ所、避難者数は最大約1400人と大きな規模になりました。

線状降水帯の仕組み

 暖かく湿った空気が山などの地形で上昇し積乱雲を作ります。上空に一定方向の風が吹き、その雲が流され線状になります。こうして線状降水帯が形成され、同じ地域に長時間雨が続きます。

被害状況(7月13日時点)

 今回の大雨被害は平成30年7月豪雨の住宅被害1,614棟を超えました。

  • 総雨量(5日から11日)=772ミリメートル
  • 時間最大雨量=48ミリメートル
  • 24時間最大雨量=観測史上最大360.5ミリメートル
  • 住宅被害=床上浸水335棟 床下浸水1,620棟
  • 非住家被害=82棟
  • 道路被害=191カ所
  • 河川・橋りょう被害=38カ所
  • 土砂災害=7カ所

予測困難な大雨

 線状降水帯が発生し、雨が長時間続いたことで、市内で内水氾濫が発生。ポンプで筑後川の支川から本川に排水しました。

予断を許さない7日間

 7月6日から12日まで断続的に降り続いた雨により、市内各地で冠水が相次ぎました。一部の地域では胸の高さまで浸水した場所もありました。

雨の合間で清掃

 雨がやんだ時に水に漬かった家具などを運び出して、清掃を行いました。

雨の爪痕

 田主丸町では農道が崩れている所がありました。北野町のコスモスパーク北野は一面水に漬かりました。

広がる支援の輪 復旧に向け着々と

商・工・農業も大きな被害

 7月17日時点で、事務所や店舗、工場など商工業者の被害額は約3億4000万円にも上ります。主に工場の機械や材料、製品が被害を受けました。
 7月15日時点の農業の被害金額は約11億6000万円で、野菜などの農畜産物や生産施設などが被害を受けています。今後も被害は増える見込みです。

助け合いで復興へ

 7月12日から市社会福祉協議会で災害ボランティアの受け入れを開始しました。床上浸水した世帯を対象に、災害ごみなどの屋外への運び出しや、家具の拭き掃除などを行っています。
 ボランティア活動も新型コロナ対策のため、マスク着用や小まめな消毒をしています。

避難所の感染リスクを最小限に

 新型コロナ感染症の対応も欠かせません。避難所に入る前に必ず検温、消毒を実施。避難スペースは机などで仕切りを作りました。定期的に保健師が避難所を巡回し、避難者の健康状態を見ていました。

災害ごみの受け入れ

 7日から宮ノ陣・上津両クリーンセンターで災害ごみの受け入れを早急に開始しました。宮ノ陣クリーンセンターでは持ち込みの車で行列ができることもありました。

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