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久留米市子どもの貧困対策推進計画(令和2年7月15日号)

地域全体で見守り育てる社会に

社会全体の課題として

 久留米市は「子どもの貧困対策推進計画」を策定しました。子どもたちが生まれ育った環境によって、現在および将来が左右されることなく、夢と希望を持てる社会の実現を目指す取り組みを示すものです。市が実施した調査結果では、5人に1人以上の子どもが貧困に関する課題を抱えています。経済的な理由で食費を切り詰めたり、子どもを習い事に通わせられなかったりする家庭の状況は、外からは見えづらいのが特徴。同時に社会からも孤立する傾向にあります。貧困は当事者だけの問題ではなく、社会全体の課題として考える必要があります。子どもの権利を第一に、市や学校、地域などさまざまな立場の人が連携・協力し取り組んでいきます。計画期間は今年度から令和6年度までの5年間です。

地域との関わりが不可欠

 市は平成29年度に「久留米市子どもの生活実態調査」を行いました。見えてきたのは、経済的な理由で、子どもが極めて不利な状況に置かれていることや、支援やサービスにつながりにくいという実態でした。
 子どもはさまざまな関わりの中で育ちます。親や学校の先生だけでなく地域の大人との関わりが自立する力につながります。周りと関わることで解決できる課題もあります。子どもの成長には地域とつながりを持ち続ける環境づくりが必要です。

重点取り組みを推進

 生活実態調査などから見えてきた傾向から、次の4点を重点的に取り組んでいきます。

生活環境を改善
 子ども食堂の活動促進やひとり親家庭の就労支援などを進めます。子どもや家庭の課題の解決に向け、スクールソーシャルワーカーの活用を充実します。
意欲や自己肯定感を高める
 スポーツなど体験活動への参加、学習支援の場の提供を行います。学校以外でも、さまざまな体験をすることによって、子どもが自ら学び考え、生き抜く力を養う場を作ります。
子ども・子育て世帯の孤立を防ぐ
 市こども子育てサポートセンターと地域、NPOなどが連携し、相談支援など切れ目のない支援を行います。子どもや子育て世帯が、安心して地域でつながる居場所づくりを進めます。
未来を支え合う体制の構築
 子どもに関わる団体・機関、学校や地域で取り組む体制を作ります。子どもの貧困に対する地域全体の理解を深め、子どもを見守り育てていく社会を目指します。

【問い合わせ先】子ども政策課(電話番号0942-30-9227、FAX番号0942-30-9718)

子どもの貧困対策に関する指標

指標に対する目標=子どものいる生活困難世帯の割合を下げる
直近値=22.1%

指標に対する目標=毎日朝食を食べる子どもの割合を上げる
直近値=全体92.6%、 生活困難世帯88.4%

指標に対する目標=ひとり親家庭の親の正規の職員・従業員の割合を上げる
直近値= 母子49.7%、 父子74.7%

指標に対する目標=自分にはよいところがあると思う児童生徒の割合を上げる
直近値=小学6年生77.4%、 中学3年生67.8%

指標に対する目標=生活保護世帯の子どもの高校や大学などの進学率を上げる
直近値=高校など95.2%、 大学など30.9%

指標に対する目標=困りごとの相談者がいない・しなかった割合を下げる
直近値=18.2%

指標に対する目標=近所の人と付き合いがない子どもの割合を下げる
直近値=12.1%

指標に対する目標=スクールソーシャルワーカーの支援件数を上げる
直近値=163件

指標に対する目標=生活自立支援センターの相談支援件数を維持する
直近値=1,020件

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