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第51回 くるめ学生通信(令和2年7月1日号)

 大学生が、久留米市の仕事を取材し、発信するシリーズです

いつの間にか加害者に

今回の記者:久留米信愛短期大学(2年)久保綾菜さん

 大学生が知らないうちに犯罪に巻き込まれているというニュースを見ました。私たちの身近に潜んでいる犯罪を安全安心推進課の宮原工主幹に聞きました。

どのような犯罪に巻き込まれるのですか?

 本人も気付かないうちに、犯罪に加担しているケースがほとんどです。アルバイトで、店主にお客さんを呼び込むように言われ声を掛けていたら、実は違法な客引きだったとか。最近は、詐欺の手法でだまし役の「かけ子」が、被害者に電話をして金を準備させ、何も知らない大学生が、被害者と接触して金を受け取る「受け子」になることがあります。もちろん犯罪です。

巻き込まれないためにはどうしたらよいですか?

 このような犯罪の背景には、多くの場合、暴力団などの反社会的勢力が関わっています。被害者からだまし取った金は、暴力団の活動資金になります。学生をターゲットにして、「短時間で高収入が得られる」とSNSなどで呼び掛け、甘い言葉で犯罪に引きずり込みます。人の荷物を預かるだけで1万円の報酬が出るなんて怪しいと思いませんか。SNS上で知り合った人から、一緒にバイトをしようと声を掛けられても、その人を信用することはできますか。周りの友人もやっているから大丈夫という言葉に流されるのではなく、まずは自分自身で冷静に考え、怪しいと感じたらきっぱり断ることです。自分で判断できない時は、学校や警察、市の安全安心推進課に相談してください。

市や警察の取り組みは?

市民の皆さんが知らず知らずのうちに犯罪に巻き込まれないためには、犯罪抑止の啓発と併せて、その背後に潜む暴力団を壊滅させることが重要です。市は暴力団排除条例を制定し、補助金や公共工事など市の事業が暴力団の資金源にならないよう徹底しています。年に2回「暴力団壊滅市民総決起大会」を開催して、市民の皆さんと一緒になって暴力団壊滅の機運を高めています。各校区の防犯活動の支援や市内の中・高校で、暴力団関連の講話や薬物乱用防止の教育など地域と警察で連携しながら取り組んでいます。皆さん一人一人が、犯罪の実態を知ることも犯罪抑止になりますね。

犯罪に巻き込まれないためには、正しい情報を得て、しっかり判断することが大切だと学びました。少しでも怪しいと思ったら、まずは周りの大人にしっかり相談をします。当事者意識を持つことが大事だと実感しました。

【問い合わせ先】広報戦略課(電話番号0942-30-9119、FAX番号0942-30-9702)

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