トップ > 広報くるめ > 大切な人を救うために、私たちにできる応急手当
「家族や大切な人などが突然、目の前で倒れた」。そんな場面に出くわしたらその場の応急手当で、助かる可能性が2倍違ってきます。救急車が到着するまでに、私たちにできることとは。
久留米市には、救急医療を提供する救急告示病院が10施設、さらに重篤な患者にも対応可能な救命救急センターが2施設あります。交代で休日・夜間に対応する病院も多く、適切な医療を提供できる環境が整っています。久留米広域消防本部管内で、119番通報から病院に到着するまでの救急搬送時間は、令和元年で平均27.2分。平成30年の全国平均39.5分と比べて10分以上も短く、政令市や中核市を管轄する消防本部の中では全国1位の早さです。一般に重篤な患者は受け入れにくいといわれる中で、本市は医療機関への1回の要請で、94.4%の患者が受け入れられています。
本市でも、救急車の出動件数は年々増加し、現場に到着するまでの時間も長くなっています。救急車が現場に到着するまでにかかる時間は全国平均8.6分。その間、応急手当をすると、救命の可能性が約2倍になるといわれています。この8.6分の間にその場に居合わせた人が、応急手当を行うことが重要です。救急隊や医療機関につなぐ「救命の輪」が、大切な人の命を救うことになるのです。
救命で最も多く行われるのが「心肺蘇生法」です。心肺蘇生法は胸を強く圧迫する「胸骨圧迫」と、口から肺に息を吹き込む「人工呼吸」を繰り返し行う応急手当です。救急車が到着するまで続けることで生存率が高まります。
心疾患などで心臓が止まり、脳に約15秒以上酸素が届かないと意識が無くなります。3分から4分以上そのままの状態が続くと、脳の回復は困難になります。心肺蘇生法は、心臓の動きが戻った後に、後遺症を残さないためにも重要です。指令センターや現場に向かっている救急車から、電話で指導することもあります。大切な人の命を救うためにも、落ち着いて実践してください。
【問い合わせ先】久留米広域消防本部久留米消防署警防課(電話番号0942-38-5161、FAX番号0942-32-4591)
久留米消防署消防課
救急隊 秦祥子さん
現場に駆け付けると、大勢の人が周りにいるのに、何もせずただ見守っている場面に出くわします。倒れている人に声を掛けたり、救急車を呼ぶことまでは多くの皆さんができているのに。次に自分たちが何をしたらいいのかが分からずにいるんだと思います。私たち救急隊員が到着するまでの間に、目の前の大切な命を救うためにできることを、ぜひ皆さんに身に付けてもらいたいです。医療従事者ではない皆さんが、応急手当をすることには、ためらいや抵抗を感じるかもしれません。でも、その間に救命の可能性は減っています。勇気を出して応急手当を実践してほしいですね。
初めに声を掛けることが基本です。返事や意識が無いときは、ためらわず119番通報をしてください。
(1)重ねた両手を胸の真ん中に置く
(2)傷病者の胸が5センチメートル沈むほど圧迫
(3)1分間に100〜120回のテンポで圧迫
(4)30回胸骨圧迫を行ったら人工呼吸を2回
(注意)新型コロナウイルス感染症が終息するまで、感染防止のため人工呼吸はしないでください
床や畳など、硬い場所で行ってください。強く、早く、絶え間なくやり続けましょう
(1)大きなタオル、ハンカチなどを傷口に当てる
(2)出血部位を直接圧迫する
(注意)血液に直接触れないよう、ポリ袋やゴム手袋などを利用しましょう
傷口を心臓より高い位置にすることも有効です
(1)腕を後ろから抱えるように回す
(2)握り拳をみぞおちの下に当てる
(3)もう一方の手を拳の上に当て、突き上げるように締め付ける
まずは咳をさせてみて、背中を強く叩きます
電話番号#7119
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