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新型コロナウイルス 進む感染拡大と対策(令和2年4月15日号)

園児たちもしっかり予防

 新型コロナウイルスによる社会的な混乱が深刻化しています。保育所や幼稚園では徹底した感染予防を行い、預かり環境を維持しています。感染症と闘う現場を取材しました。

【問い合わせ先】新型コロナウイルス対策本部(総務課内、電話番号0942-30-9052、FAX番号0942-30-9706)

(注意)記事は3月6日時点で制作しています

公共施設は閉鎖中

 大都市圏を中心に感染経路が不明な患者が増え、日本でも爆発的な感染拡大が起きかねない状況といわれています。県内でも3月下旬、知事が週末の外出自粛を呼び掛けました。久留米市内でも小・中学校などは休校、公共施設の多くも閉館を継続しています。3月31日には、初めての感染者が確認されました。
 そういった中、保育園や幼稚園は受け入れを継続。園児をウイルスからどのように守っているのでしょうか。

園児の予防意識を高める

 取材したのは大善寺保育園。保育士が一丸となって対策を徹底しています。「現場の日々の努力で受け入れが継続できています」。そう語るのは園長の桑野康子さんです。
 この日の4歳児クラス。朝の会が終わると紙芝居が始まりました。「手洗いピカピカ」。手洗いの大切さを訴える内容です。続いて、手洗いのこつを歌にした「あわあわ手あらいのうた」に合わせて、洗い残しの無い方法を学びます。外で遊んだ後は給食の時間。「もぐもぐタイムですよ。みんな静かにね」と先生。おしゃべりで唾が飛ぶのを防ぐためです。こうした日々の学習で、園児たちの意識は確実に高まっているそうです。

ウイルスを園に入れない

 大善寺保育園では、食事前やくしゃみをしたとき、外で遊んだ後などの手洗いや消毒を園児に徹底させています。1〜2歳児には保育士が付き、手を取って細やかに行います。施設の衛生対策も入念。机や椅子、ドアの取っ手など、園児が触れる部分は1日に何回も消毒します。
 桑野園長は「ウイルスを持ち込ませないという気持ち」と話します。「園を守ることは家庭を守ること。そのためにも、まず私たちが感染しないこと。保育士もいろんな面で自粛しています。保育士が減れば受け入れ人数は減るし、そもそも発症したら一時閉鎖になりますから」。
 物資が尽きないように、管理や使用方法にも細心の注意を払います。「物が無くなったらどうしようもない。先々のことを考えながら使っています。もし無くなったときでも、代用マスクを作れるように、使い捨てマスクのゴムやワイヤ部分を残したりしています」。
 多くの保育現場のスタッフが高い意識を持ち、限られた物資で感染予防に励んでいます。久留米で集団感染を発生させないためにも、一人一人が「密閉」「密集」「密接」の、三つの密を避けることが大切です。

コロナ対策へ行政も全力

 行政も感染拡大に伴い、さまざまな支援策を行っています。国は保育所などに対して、対策に必要な物品の購入費用を補助しています。支援は保育現場だけではありません。新型コロナの影響で、生活や経営が成り立たなくなっている人も増えています。休業や失業した人を対象に、生活資金貸し付けの上限額や据え置き期間を拡大します。また、本人・家族の感染や事業の休業などで市税が納められない人には、最大1年間猶予する制度もあります。
 さまざまな自粛の長期化で、経営や資金繰りに苦しむ中小企業などは増えています。市は1000万円を上限に運転資金や設備資金を支援する「危機関連枠」の緊急経営支援資金を開始しました。さらに、本庁舎と各総合支所に商工業者向けの相談窓口を開設。本庁舎は当分の間、土曜日も受け付けます。

一時的な生活資金を貸付

 市社会福祉協議会は、生活資金の貸し付けや相談を受け付けます。

  • 対象=新型コロナの影響で休業・失業した人
  • 受付期間=7月31日(金曜)まで
  • 内容=一時的な生計維持のための「緊急小口資金」、3カ月以内の生活費用のための「総合支援資金」
  • 受付方法=同協議会へ連絡。事前予約が必要

【問い合わせ先】同協議会(電話番号0942-34-3122、FAX番号0942-34-3090)

全国初! 民間企業と協働 冊子を0円で発行

 市は、自治体に特化したサービス会社「ホープ」との協働で、新型コロナウイルス感染症に関する冊子を発行しました。市長メッセージをはじめ、同ウイルスの基礎知識や感染予防、相談窓口などを掲載。市は内容の監修を担当、制作・印刷を同社が行いました。発行は2,500部。本庁舎や総合支所、保健所などの公共施設にあります。市ホームページでも見られます。

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