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久留米市美術館 とき・ひと・美をむすぶ(令和2年3月1日号)

市美術館のイベントや所蔵品などを紹介します。

ショパン自筆の楽譜

 「エチュード」とは「練習曲」という意味です。ショパンは全部で27曲のエチュードを作り、中には「別れの曲」や「黒鍵」「英雄」「木枯らし」といった名前で親しまれるものもあります。練習曲というと簡単なようですが、ショパンのエチュードは演奏上の課題がたくさん盛り込まれた難曲ばかり。1833年に12曲が作品10として出版されましたが、名ピアニスト・リストでさえ初見で弾くのは難しく、隠れて練習したのだとか。後に披露されたリストの演奏は素晴らしく、ショパンはこの作品10を彼に献呈しました。
 写真は作品10の8番で、ショパンが書いた自筆譜です。清書ですが、少しだけ最後の手直しの跡も。ポーランドの国立ショパン研究所の博物館で保管されている貴重な楽譜や手紙が、国交樹立100年を記念して特別に来日しています。【学芸員:佐々木奈美子】

【問い合わせ先】久留米市美術館(電話番号0942-39-1131、FAX番号0942-39-3134)

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