トップ > 広報くるめ > シリーズ みんなで生きる みんなが活きる第5回
進む取り組みから、地域共生社会実現の視点を考える
江上憲一さん
「1日10人以上と会う。100歳まで活動する」などの目標を掲げ、iPad講座を開いたり、認知症サポーターになったりと幅広く精力的に活動。今年80歳。
江上憲一さんは認知症対策をはじめ18の団体で活動しています。中でも市民の地域デビューを後押しする「地域活動応援塾・くるめ」が活動の中心です。退職後、自治会活動に取り組む中で、役員などがなかなか交代できないという現実に直面。地域の後継者不足を実感しました。「会社員時代に人材育成を担当した経験から、良い組織はきちんと人材を育てていることを知っています。それが活動の原点」と話します。
江上さんは現役を引退した人の力を大切にします。「引退したばかりの人は人間関係に疲れている人も多い。でも仲間ができれば、素直にうれしい。誰かと常に触れ合うことで、知らないことにも出会えますし。そうした先に、行動が変わるのだと思います」。
9月18日に開催された応援塾のテーマは「オンラインを活用した居場所づくり」でした。オンラインを生かした市民活動に取り組む団体から講師を迎え、実践事例や各地域で広がる活動を紹介。「コロナ禍でほとんどの地域活動がストップ。新しい生活様式の中での居場所を考えるとき、オンラインは欠かせない」と江上さんは考えています。最近では、江上さんにiPad講座やZoom講座をやってほしいと校区からの相談が相次いでいます。「高齢者はどんどん行動範囲が狭くなり、人と会うことすら難しくなっていく。災害時の避難にしても時間がかかる。高齢者にこそITは必要なのです」。
幅広い分野で活躍する江上さんが描く活動の理想形は、意外にも身近な場所で小さく活動すること。「最終的にはそれが望ましいと、最近思うようになりました。誰でも年を取ると動ける範囲が狭くなるから、自分の住むエリアで小さな活動をする人が増えるのが理想だと思っています。そのためには、もっと担い手を発掘していかないと」。100歳まで地域活動することを目指す江上さん。20年後、仲間と進める活動が、人々をはじめ久留米にどのような変化をもたらすでしょうか。
【問い合わせ先】地域福祉課(電話番号0942-30-9175、FAX番号0942-30-9752)
地域共生社会の実現のために、13の取り組みの視点があります。掲載した取り組み事例がどれに当たるかを、★マークで示しました。
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