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12月4日から10日まで人権尊重週間 活動している2人にインタビュー(令和2年12月1日号)

教育×地域=人権が尊重されるまちへ

 人権尊重週間に当たり、川会校区の人権啓発推進協議会会長の石井孝男さんと人権擁護委員の平川美和子さんに人権のまちづくりについて聞きました。

人権擁護委員 平川美和子さん

平成19(2007)年から30(2018)年まで田主丸校区の人権啓発推進員として活動。21(2009)年からは人権擁護委員として、相談業務などを行いながら、啓発活動にも努める

川会校区人権啓発推進協議会会長 石井孝男さん

平成16(2004)年に川会校区人権啓発推進協議会の立ち上げに尽力。24(2012)年から会長を務める。これまで民生委員や人権擁護委員としても活動し、さまざまな人権啓発に取り組む

問題は身近にある

人権啓発活動に関わったきっかけは?

石井さん
差別を受けている友人がいて、身近に人権問題を感じていました。川会校区の代表区長になった時に、何かできないかと人権啓発推進協議会の設立に関わったのがきっかけです。
平川さん
小学校の教員をしていて、元々人権問題に触れる機会が多かったんです。退職後も人権啓発の取り組みをしている中で、石井さんに人権擁護委員を勧められ、自分にできることがあればと委員になりました。

人権教育の取り組み

人権のまちづくりに向けての具体的な取り組みについて教えてください。

石井さん
各校区に人権啓発推進協議会があって、校区ごとの啓発活動をしています。さらに中学校区単位で学校や地域などが一緒に「中学校区人権のまちづくり」に取り組んでいます。田主丸地域では、小・中学校の人権学習に加え、教育集会所などで学校と地域が一緒になって学習会を開いています。参加するのは小学3年生からですね。
平川さん
田主丸地域は、7校区の全てで、同じ人権の教材・テーマを学び、中学校に進学していくんです。小学校から中学校へと学習を積み上げていく仕組みは、とても良いと思います。
石井さん
大切なのは正しく理解し、学習したことを子どもたちが周りの人に伝えることなんです。学んだことを家族に伝えると、家庭で人権について考える機会が生まれます。みんなが一緒になって人権意識を高めるために、学校・地域・企業で「人権フェスタたぬしまる」を開催し、まち全体で考える取り組みも進めています。
平川さん
人権擁護委員は企業や地域などで出前講座をしています。男女平等の講座では、男性の委員と夫婦の役で劇をすることもあります。
石井さん
平川さんは学校で移動人権教室もしていますよね。
平川さん
学習で意識しているのは、単純に駄目と言うだけではなく、なぜいけないのか、どういうことが差別、いじめなのかを投げ掛けること。子どもたち一人一人に考えてもらうようにしています。小・中学生の悩みに答える「SOSミニレター」にも対応しています。友達とのトラブルや親からの暴力など内容はさまざまです。返事を書くだけでなく、直接会って話を聞くこともあります。
石井さん
子どもたちは私を「人権のおっちゃん」と言って大きな声であいさつするんです。私も元気に返しています。そんな小さなやりとりでも、人と人とのつながりを感じられます。それが差別意識をなくす第一歩になればと願っています。
平川さん
本当にそうですよね。私たち地域の人が学習の場に入って、触れ合いながら一緒に人権を考えることは必要なことだと思います。人と人が通じ合うのが人権。人とのつながりが大切なんです。

皆で人権を考えるまちへ

人権のまちづくりに対する今後の思いを聞かせてください。

平川さん
私たちが子どもたちと取り組んでいる人権の学びや地域の活動が市全体に広がってほしいですね。みんなで考え、正しく理解し、支え合う。支え合いの根底に人権があると思います。今後もその一助になっていきたいです。
石井さん
その通りで、さらに各校区・地域に合わせた人権啓発活動が活発になっていくと「みんなが笑い合えて差別のないまち」になっていくんじゃないでしょうか。

【問い合わせ先】人権啓発センター(電話番号0942-30-7500、FAX番号0942-30-7501)

誰もが当事者になることを意識して

コロナ禍での人権を考える

 新型コロナの感染拡大は感染者や医療従事者に対する差別を生んでいます。人が集まることが難しい中でも、人権の学びを止めないように、市はさまざまな人権を守る取り組みを行っています。
 各校区の人権啓発推進協議会と連携し、新型コロナをテーマに小規模な人権学習会を開催しています。会場は校区コミュニティセンターなどで、感染防止対策を徹底。新型コロナによる差別の事例や、もし自分の周りで感染が起きたらどうするのかなどを参加者で考え、正しく学ぶなどの人権尊重の意識づくりに取り組んでいます。
 また、新型コロナに関するくるっぱからの人権メッセージを市ホームページなどに掲載。人権を尊重し合う呼び掛けを行っています。

人権ポスターや標語を展示

 市内の子どもたちによる人権作品を11会場で展示します。施設の開館時間中に無料で見ることができます。

本庁舎2階ホワイエ・田主丸そよ風ホール・コスモすまいる北野・城島総合文化センター・三潴生涯学習センター・各市民センター
1月7日(木曜)まで
人権啓発センター
12月18日(金曜)から1月7日(木曜)まで

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