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コロナ禍による新しい生活様式の中での配慮(令和2年11月15日号)

一人一人が理解し合う社会に

 障害のある人もない人も自分らしく安心して暮らしていくためには、全ての人が障害について理解をし、さまざまな配慮をしていくことが必要です。障害者基本法で定められた12月3日から9日の障害者週間に当たって、私たちができることを考えます。

新型コロナの影響

 コミュニケーションは、障害の有無にかかわらず、生活を送るためには不可欠です。聴覚障害者は、主に手話や口の動きを読んで、コミュニケーションを取っています。新型コロナ禍で、マスク着用、人との距離を保つことなど新しい生活様式が生まれました。手話通訳者の感染リスクを恐れて依頼をためらったり、マスクで口の動きが読めなくなったりするなど、聴覚障害者のコミュニケーションにも大きな影響が出ました。
 久留米市は、10月からウェブ会議アプリZoomなどを使った遠隔手話通訳サービスを始めました。スマホやタブレットを利用して、離れた場所から映像と音声で通訳します。通訳者が同席しないので安心です。

少しの配慮で変わる

 手話通訳は聴覚障害者のコミュニケーションを支援する方法の一つです。他にも、筆談や身ぶりなど手話ができなくてもコミュニケーションを取ることができます。
 聴覚だけでなく、障害の特性などにより必要とする支援はさまざま。その人の障害を理解しようとすることが、適切な配慮につながります。コロナ禍の今だからこそ、配慮について考えることが大切。その積み重ねが暮らしやすい社会を作ります。

【問い合わせ先】障害者福祉課(電話番号0942-30-9035、FAX番号0942-30-9752)

伝わることで安心

久留米市ろうあ協会事務局長
竹下学栄さん

 私は、手話と口の動き、表情を見てコミュニケーションを取っています。話すことはできるので、普通に話し掛けられますが、聞こえないと分かると、諦められることも少なくありません。大声で話されても、大きな音がするだけなので、口の動きが分かるようにゆっくり話してもらいたいです。伝わると安心できます。言いたいことが伝わることが重要なんです。手話ができなくても、お互いに理解しようとする気持ちが大事なんだと思います。
 コロナの影響で、マスク着用が当たり前となりました。口の動きを見たいのですが「マスクを取ってくれませんか」とはなかなか言い出せません。長い会話だと筆談をしても情報が限られてしまうので、分からないのにうなずいてしまうことも。スマホの音声文字変換アプリを使うこともあります。
 遠隔手話通訳サービス開始はうれしいですね。手話通訳者が同行しないので、感染を心配せずに伝えたい・聞きたいことが直接行えるので使いたいです。 

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