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シリーズ みんなで生きる みんなが活きる 第3回(令和2年10月1日号)

進む取り組みから、地域共生社会実現の視点を考える

藤野薫さん、寺島妃呂子さん
寺島さんは、市社会福祉協議会職員。
現場の意見を反映させるため、2年間市に出向し、計画策定を担当。
藤野さんは、知的障害者の親の会「手をつなぐ育成会」の事務局長

第3回 みんなにやさしい「わかりやすい版」

せめて大切な部分だけでも伝えたい

 家族や地域で支え合う力が弱くなり、少子高齢化や人口減少が止まらない現代社会には、いろんな課題が現れています。今年4月にスタートした「くるめ支え合うプラン」は、地域の課題をみんなの力で解決できる「地域共生社会」を実現するための計画です。行政が作る計画の多くは専門用語だらけで、知的障害のある人や外国人、子どもなどには難しいところもあります。
 地域共生社会の実現には誰もが役割を持つことが大事。ならば”大切な部分”だけでも、あらゆる人に伝わらなければなりません。そういった視点から計画完成を目前に控えた3月に「わかりやすい版」の制作が決まりました。

地域でのつながり方を伝えるツールに

 市社会福祉協議会の寺島さんは「プランには多くの人の声を反映させました。だからこそ、できるだけ多くの皆さんにお返ししたいと強く思ったんです。一部の人にしか見られない物にはしたくなかった。そう考えていたところ、わかりやすい版を作ってほしいという要望がでてきました」と話します。市の担当者と話し合い、最も伝えたい部分だけに絞ろうと決めました。地域共生社会実現のために、読んだ人がどのように行動すれば良いかをイラストと最小限の言葉で表現。相談先一覧を含めた全8ページで構成しました。大切にしたのは、主なターゲットとしている人に本当に伝わるかという点でした。そこで、知的障害者の親の会「手をつなぐ育成会」の皆さんに協力を仰ぎました。
 実は今回、わかりやすい版を提案したのは、同事務局長の藤野さんでした。「素直に『素晴らしい物ができた』という気持ちです。障害を持っていると地域でのつながりをとてもつくりにくいんです。この冊子は大切なことがシンプルに現れていて、伝わりやすいと思います」と藤野さんは話します。
 わかりやすい版は市と市社協のホームページで公開しています。必要な情報を必要な人に届けるために「分かりやすく」した工夫。誰にとっても計画の敷居を下げることになりそうです。

【問い合わせ先】地域福祉課(電話番号0942-30-9175、FAX番号0942-30-9752)

この事例はどれ?地域共生社会に向けた取り組み13の視点

地域共生社会の実現のために、13の取り組みの視点があります。掲載した取り組み事例がどれに当たるかを、星マーク★マークで示しました。

地域共生社会に向けた取り組み13の視点

  1. つながりの構築
  2. 見守り活動の推進
  3. 誰もが集える場の拡充
  4. 個別対応が必要な人への支援
  5. 災害時要支援者への支援
  6. 権利擁護の推進
  7. 多機関連携の推進
  8. 財源確保の推進
  9. 地域における人材の育成
  10. コミュニティーなどへの支援
  11. 事業者などの地域貢献の促進
  12. 福祉人材の養成と資質の向上
  13. 星マーク★福祉の理解を深める取り組み

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