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仕事の後は消防団(平成31年2月1日号)

 消防団は、住民の安全と安心を守るために、地域に密着して防災活動を行うボランティアです。サラリーマンとして市外で働きながら活動を続ける、第21分団(善導寺校区)の西村仁亨さんに話を聞きました。

【問い合わせ先】防災対策課(電話番号0942-38-5160、FAX番号0942-38-5240)

第21分団 部長 西村仁亨さん(善導寺町)

 平成12年に久留米市消防団に入団。仕事の関係で、大分から生まれ故郷の久留米に戻ってきたのが入団のきっかけ。普段は福岡市内で、トラックの営業などを行っている。

地域と関わり芽生えた使命感
 消防団への誘いを受けたのは、平成12年。その時は、どんな活動をしているのかよく知りませんでしたが、自分に何かできることがあればと思い、引き受けることにしました。消防団は、地域の皆さんの生命や身体、財産を守ることが使命です。でも、入った当初は先輩たちがやっていることを見て、ただ手伝っているという感じで。使命と言われても、あまりピンときていませんでした。しかし、年2回の防災講習や、夏祭りの警備などで地域に関わっていくうちに、だんだん顔見知りが増えていき、みんなの安全安心を守るんだという気持ちにつながっていきました。
団員との会話が息抜きに
 団員の主な活動は、火災現場への出動と訓練です。私は、福岡市内で仕事をしているので、平日の昼間に火災が起こったときは出動できません。地元に居て仕事を抜けられる団員が頼りです。訓練は月に3回程度。家族との時間を持てるように、日曜の朝8時から1時間ほど行います。時にはきつい訓練もありますが、活動を通じて団員同士の親交や絆も深まります。他の団員と話すことが、仕事の息抜きにもつながっていて、訓練の後の世間話も楽しみの一つです。
 それぞれの仕事が、消防団の活動に生かされることも。私は事務職なので、パソコンを使って、訓練計画などを作っています。いろいろな仕事をしている人と一緒に活動をするので、良い刺激をもらっています。
本業があってこそできる範囲の活動を
 消防団に入って18年。当初は先輩たちの姿を追いかけてばかりいましたが、最近は後輩たちに目が向きます。後輩たちが、新しいメンバーに指導をしていたり、何かをやり遂げたりする姿を見て、私もやりがいを感じるようになりました。
 消防団は、本業の傍らで行うボランティア。それぞれができる範囲のことをやって、全体として機能していければと思っています。決してハードルが高いところではありませんよ。

消防団Q&A

Q.団とは?何人くらい居ますか?
A.防団は、各市町村に設置される消防機関です。非常勤特別職の地方公務員として、災害などに対応します。全国で約84万人が活動しています
Q.待遇などはどうなっていますか?
A.市から年に数万円程度の報酬が支給されます。活動服の貸与、公務災害補償のほか、5年以上勤務すると退職報奨金もあります
Q.火事の現場ではどんな活動をするのですか?
A.消防署隊員の後方支援を行います。隊員よりも先に現場に到着したときは初期消火をするなど、その場に応じた活動を行います
Q.動の連絡はどうやって来るのですか?
A.事前に登録している団員の携帯電話に、消防指令センターから一斉にメールで連絡が届きます

消防団に入るには

 地域を守る消防団員を、随時募集しています。入団資格は、市内に居住または勤務している18歳〜49歳です。希望する人は、防災対策課まで連絡してください。

地域をよく知る消防団員が豪雨災害で活躍

 消防団の強みは、団員の数の多さと、それぞれの地域に密着して活動していること。高齢者や障害のある人など支援が必要な人がどの家に暮らしているか、どの場所が浸水しやすいかなど、地元で生活する消防団ならではの情報が、火災や災害の現場で生かされます。
 その強みが発揮されたのが、昨年発生した「平成30年7月豪雨」です。久留米市は24年にも大雨により、多くの家が浸水。その経験を踏まえ、市は、平成25年度から段階的に、浸水の可能性が高い地域にある28の消防団にボートを配備してきました。「平成30年7月豪雨」では、そのうちの13艇を消防団と広域消防本部が連携して活用し、200人近くの市民を浸水した家屋から救助しました。

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