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長谷川利行展(平成30年9月15日号)

9月22日(土曜)から11月4日(日曜)まで

昭和初期の東京を描く日本のゴッホ

九州初の大回顧展

久留米市美術館は、洋画家・長谷川利行の企画展を開催します。利行の大回顧展は九州で初。油彩画や水彩画、ガラス絵など、約140点を紹介します。

短く濃密な人生

京都に生まれた長谷川利行は、関東大震災から復興する東京の街を描き続けました。その画風や劇的な人生から、「日本のゴッホ」とも呼ばれます。
利行が本格的に絵画の道を志したのは、上京した30歳の頃。36歳になると二科展で樗牛賞を受けるなど、才能を一気に開花させました。しかし、放浪癖から次第に生活は荒れていき、三河島の路上に倒れ、49年の生涯を閉じました。
自由奔放な筆遣いと明るい色彩にあふれた利行の作品は、当時の画壇に衝撃を与えました。熊谷守一や正宗得三郎といった一部の画家からは高い評価を受けていたものの、当時の二科会での評価は決して高いものばかりではありませんでした。それでも、二科会がいつも利行の作品を受け入れていたのは、彼の絵の中に無視できない魅力を感じていたからでしょう。

近代化する東京を描く

利行が描いた東京の景色の多くには、汽車や駅、モダンな建物などがたびたび登場します。これらは、昭和の初め、震災から復興し近代化が進む街中や、工業都市としての一面を持つ東京を象徴するものでした。
また、利行は多くの肖像画を残しています。知人や友人の他、カフェで働く女性や子どもたちなども好んでモデルとしました。

新発見の作品を公開

利行の大回顧展は、平成12年以来、18年ぶりの開催です。目玉作品は「白い背景の人物」。展覧会の準備段階で発見された晩年の大作です。

【会期】
9月22日(土曜)から11月4日(日曜)までの10時〜17時。11月3日(祝日)の入館は無料。
月曜は休館。
9月24日(休日)、10月8日(祝日)は開館。10月16日(火曜)から作品の一部展示替えあり
【料金】
1000円、65歳以上700円、大学生500円。高校生以下は無料。
前売り券は、600円でチケットぴあ、ローソンチケットなどで販売

関連イベント

【美術講座】
(1)描くこと、生きること・10月13日(土曜)
(2)利行が歩いた東京 帝都復興の時代・10月27日(土曜)
いずれも時間は14時〜15時30分。会場は市美術館1階。定員は各70人・当日先着順。料金は無料

【ギャラリートーク】
会期中の土曜・日曜14時〜14時20分。10月13日、10月27日を除く。料金は無料。展覧会のチケットが必要

【問い合わせ先】久留米市美術館(電話番号0942-39-1131、FAX番号0942-39-3134)

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