トップ > 広報くるめ > 文化財企画展 筑後川水害とくるめの人々
7月7日(土曜)から9月24日(祝日)まで
何度も繰り返す筑後川の氾濫。享保5年の大土石流から昭和28年水害までの写真や資料を展示する文化財企画展を、六ツ門図書館で開催します。
昭和28(1953)年6月、九州北部に激しい雨が降り続きました。25日に筑後川の堤防が決壊し、市街地の8割が水没。かつてない水害が市内を襲いました。この水害は、戦後の復興に取り組む久留米市民に大きなダメージを与えました。
文献や古文書などの記録を見ると、筑後川はこれまでに何度も氾濫しています。久留米の人々にとって、筑後川の治水は、重要な課題でした。今回の企画展は、享保5(1720)年の大土石流災害から、昭和28年大水害までの代表的な水害を紹介します。
会場では、久留米市が所蔵する水害の写真約50点を初めて展示します。また、被害の実態を伝える古文書や絵図など40点を展示。筑後川流域で繰り返された水害の歴史をたどります。
また、昭和28年ごろの暮らしを、会場に復元した住宅で再現します。昭和20年に空襲を体験し、その8年後に水害を経験した人の証言も紹介。相次ぐ災禍の中、力強く復興へ歩む先人の姿に、思いをはせることができます。
【問い合わせ先】文化財保護課(電話番号0942-30-9322、FAX番号0942-30-9714)
近年、水害が頻発しています。企画展を準備していて、改めて感じたことは「水害は繰り返す」ということでした。
過去の水害というと、昭和28年大水害を思い出す人も多いと思いますが、筑後川が氾濫するほどの水害は、昭和10年、大正、明治、さらには江戸時代にも頻発していたことが記録で確認されています。享保5年の大水害では、「大山汐」と呼ばれる高さの6メートルの土石流が耳納連山から押し寄せました。久留米藩領内では、半分以上の田畑が壊滅し、中には200年たっても復旧できない村があったそうです。
会場には水害の歴史が見える資料も展示します。洪水から身を守るには、発生の仕組みを知ることが大切。ポイントは「地形と地質」です。企画展をきっかけに、地元の土地の特徴を学んでみてください。
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