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第34回 くるめ学生通信(平成30年5月1日号)

市内の大学生が、久留米市の仕事などを取材し、学生目線で発信するシリーズです。
【問い合わせ先】広報課(電話番号0942-30-9119、FAX番号0942-30-9702)

保守コストを削減 仕事もスリムに

公共施設の設備保守点検を見直して、経費削減や地場企業の活用を実現する工夫が、優れた改善として市役所内で表彰されたんだって。担当の設備課の職員に聞きました。

設備課はどのような仕事をしているのですか

建物は、電気や空調などの「設備」が入って、初めて使える状態になります。
設備課には電気や機械などの専門職員9人が勤務。約600の公共施設にある、主な設備の状態を見て、改修が必要かどうかを判断。設備工事の設計や監理をします。
また、修繕を発注する施設担当課に対して、技術的な支援もしています。

庁内で表彰された改善を行った背景や課題は

保守点検は外注していて、その際どんな作業を、いつ、何回するかなどを、契約の時に仕様書で示します。しかし、施設担当課の職員の多くは設備に関して素人。専門的な設備になると限界があります。
そこで、大型の空調機器の保守契約に絞り、仕様書の内容を点検。すると、指示事項に多くの課題を発見しました。そこで私たちが、仕様書の見直しをすることにしたのです。
また、平成27年度の発注状況を見てみると、ほとんどが市内の企業でもできるのに、約半分の契約が市外への発注でした。そこで企業の選定にもアドバイスすることに。市内の空調設備業者と意見交換を行うとともに、多くの企業が入札に参加しやすいよう、仕様書の内容を明確にしました。

改善の効果やこだわりのポイントは

まずはコストの削減です。例えば、本庁舎の冷暖房設備の導入費用は数億円に上ります。きちんと点検して、長く使うだけでもコスト削減になります。保守点検の内容や回数、項目などを適正にすることで長寿命化が期待できます。
また、29年度は対象設備の全ての保守契約を、市内企業にお願いできました。地元企業なので移動時間が少ないなど、余計な経費が発生しません。27年度と比べて委託料を約120万円減らすことができました。
もう一点は、地域経済の活性化の視点。なるべく地場企業が受注できるように工夫する方が、市役所としてより良い仕事のあり方だと思います。距離が近い分、お互いに仕事がやりやすい面もありますからね。

私たちが普段何気なく利用している公共施設の空調などにも多くの税金が掛かっていることを知りました。そして、それを管理している職員の皆さんが、費用削減だけでなく、地域経済にも目を向けていることに驚きました。
本庁舎の屋上で、実際に動いている設備を間近で見たのも、貴重な体験でした。

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