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障害者差別解消へ 4コマで描く聞こえない世界(平成30年11月15日号)

障害者差別解消法が施行されて2年。
久留米市在住で聴覚に障害がある漫画家・平本龍之介さんの作品を通して、「配慮」を考えます。

プロフィール

平本龍之介(ひらもとりゅうのすけ)。本名は瀧本大介(たきもとだいすけ)。
昭和55(1980)年生まれ。西町在住。
川崎市ろう者協会新聞で「ひらもとの人生道」、西日本新聞で「僕は目で音を聴く」を連載中。三児の父。

当事者の気持ちを代弁

平本さんは、イラストレーターの父の影響で小学生の頃から漫画を描き始め、現在、西日本新聞で連載しています。平本さんの漫画は、聴覚障害者の「あるある話」。障害のある人からは、気持ちを代弁してくれると好評です。
「聞こえる人は、聞こえない人が何に困っているか分からない。聞こえない人は、自分の状況をどう伝えていいか分からないんです」と平本さんは言います。

漫画を気付きの糸口に

漫画のおかげで、周りの対応が改善したことも。「病院の受け付けで、耳が聞こえないことを示したのに、診察する医者に伝わっていないことがありました。それを漫画にして病院に見せると、カルテに挟む『筆談マーク』を受け付けに置いてくれるように。小さなことですが、他の障害のある人の助けになったのかなと思います」。
「漫画を通して障害に関心を持ち、何に困っているのか気付いてほしいんです」。障害者への合理的配慮について、平本さんは「障害のある人の状況はさまざま。全てに対応することは、大きなコストが掛かります。大企業はともかく、中小企業などは負担が大きく、法律自体にマイナスイメージを持ってしまうかも知れません。できる範囲の小さなことからでいいんです。障害がある人も無い人もお互いが歩み寄ることが必要だと思います」と話しました。

誰もが暮らしやすいまち

市は、障害のある人の差別解消と権利擁護を重点的に進めるため、イベントや講演会などの啓発活動の他、施設や情報のバリアフリー化に取り組んでいます。
今後は、当事者団体や関連団体で構成する「障害者差別解消支援地域協議会」を設置し、関係機関との連携や相談体制を強化。障害の有無にかかわらず誰もが安心して暮らせるまちを目指し、取り組みを進めます。

【問い合わせ先】障害者福祉課(電話番号0942-30-9035、FAX番号0942-30-9752)

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