市内の大学生が、久留米市の仕事などを取材し、学生目線で発信するシリーズです。今回の記者は久留米工業大学4年生の大神優佳さんです。
【問い合わせ先】広報戦略課(電話番号0942-30-9119、FAX番号0942-30-9702)
吉野ヶ里遺跡周辺で見掛けるような発掘作業を、市内でも行っていると聞きました。久留米市の文化財を守る取り組みなどについて、文化財保護課の職員に話を聞きました。
文化財は国民共有の財産です。文化財保護法に基づいて、これまで伝わってきたものをできる限り後世に残せるように取り組んでいます。その一つが発掘作業です。久留米では、縄文時代から江戸時代まで幅広い年代の遺跡、遺物が発掘されています。
発掘作業は、新しくビルや家などを建てるとき、地中に埋まっている遺跡や遺物を傷つけてしまう可能性がある場合に行われます。しかし、その心配が無い場合は、発掘作業は行いません。
例えば、上津バイパス工事の事前調査では、縄文時代の人たちが、採集したドングリなどの木の実を入れていた編み籠が発掘されました。編み籠は、かずらなどで作られていて、本来は自然に返ってしまうものです。しかし、周辺の土壌が粘土質であったことと、きれいな水が湧いていたことで、バクテリアの繁殖が抑えられました。その結果、天然の真空パックとなって現在まで形をとどめることができたと考えられています。
ここまで状態の良い編み籠は全国的にも珍しい物です。現在は、立体の状態に復元して、諏訪野町にある埋蔵文化財センターに保管しています。
発掘作業で出土した遺物の復元、展示を行っています。復元作業では発掘した土器などの破片を組み合わせていきます。
破片は全てそろっているわけではないので、足りない部分は石こうで埋めながら復元していきます。答えの無いパズルのようなものですね。そうして復元された物を展示して、市民の皆さんに紹介しています
教科書でしか見たことないような土器を初めて間近に見ました。普段何気なく生活している地面の下に、こんな物が埋まっているなんて思いもよりませんでした。
また取材の際、文化財保護課と埋蔵文化財センターの職員の方が遺跡や遺物に対して熱く語られていて、終始圧倒されていました。私もこんな風に情熱を持って仕事をしてみたいと思いました。
Copyright 2007 Kurume City All Rights Reserved.