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多様な働き方「テレワーク」に注目(平成30年11月1日号)

通勤を無くして広がる可能性

 働き手不足が深刻さを増す一方、子育て中の人や介護している人、高齢者、障害のある人など、働く上で制約がある人も居ます。
 国が進めている「働き方改革」の一つに「テレワーク」があります。インターネットなどを利用し、出社せず勤務するこの働き方は、企業の人材確保と働きやすい職場づくりを、同時に達成できるなどの面で注目されています。

西原香織さん(小郡市)
Like Lab広報室長。同社代表からの誘いを受け、平成26年に入社し、テレワークを開始。
会社では社会福祉士として従事。障害のある人の自立訓練で個別支援計画作成などを担う。
自宅で出版物の作成やフェイスブックの投稿、データ整理などをこなす。昭和57(1982)年生まれ。

出勤日を柔軟に調整

 久留米市内で障害のある子どもから大人までの支援を行う「Like Lab」で働く西原香織さんも、テレワークを活用する一人です。重度の身体障害があり、通勤には介助が必要です。
 そのため、出社するのは週2〜3回。それ以外の日に自宅で働きます。その分の業務内容と時間は月ごとに報告します。西原さんは「会社の配慮のおかげで、しっかりと役割を果たせています」と話します。
 以前の職場は、在宅勤務制度が無かったそう。体調が優れず出社できない日もあり、「家でなら仕事できるのにと思っていました。通院もあるので、与えられた仕事がこなせず、存在意義を考えることもありました。今は、出勤できなくなっても柔軟に調整できる。与えられた仕事をしっかりやれます」。
 同社専務取締役の松原涼輔さんは、「通勤や通院など、時間的、物理的な制約を解消することで、任せられる仕事は、質・量共に増えます。本人にも会社にもメリットがあるんです」と話します。

孤立しやすい側面も

 一部には課題も残ります。「いまだに『自宅勤務させてもらっている』と思ってしまうことも。 時間を申告するとき、遠慮しそうになります」と話す西原さん。この制度を多くの人が知ることと、会社ときちんとコミュニケーションを取ることが大事だと言います。「私は出社するし、テレビ会議などもあるのでうまくいっているけど。テレワークは、就業に関して曖昧な部分も出やすいし、孤立感も感じやすい面はありますね」。
 「今、会社の新規事業に関わっています。職員も利用者も楽しいと思えるようなものにしたい」と目標を語る西原さん。多様な働き方は、さまざまな人と企業の可能性を広げます。

【問い合わせ先】労政課(電話番号0942-30-9046、FAX番号0942-30-9707)

テレワークセミナー「通勤時間ゼロの働き方」

 先進企業である「アマゾンジャパン」のテレワーク推進担当者などを招き、メリットや導入事例を紹介します。

  • 日時=11月18日(日曜)10時〜12時、13時30分〜15時30分
  • 会場=久留米地域職業訓練センター
  • 対象=市内か近郊に住み、就職活動している人
  • 定員=各50人・先着順
  • 申込締切=11月14日(水曜)。申込方法など詳しくは同センターホームページに掲載

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