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第37回 くるめ学生通信(平成30年10月1日号)

市内の大学生が、久留米市の仕事などを取材し、学生目線で発信するシリーズです。
【問い合わせ先】広報戦略課(電話番号0942-30-9119、FAX番号0942-30-9702)

空き家の流通でまちに活気を

最近、全国的に問題になっている空き家。通学途中の街なかや、大学の周りでも増えています。
市役所で対策を行っていると聞き、担当の職員さんに尋ねました。

久留米の空き家の状況を教えてください

平成25年の調査で、久留米市内の空き家数は約1万7000戸。空き家率は全国平均13.5%に対して12.4%です。
空き家の多くは、賃貸用や売却用として不動産業者が管理しているアパートやマンションなどの物件。
しかし、市場に流通せず、管理されていない空き家の割合が増えていることが問題で、中でも一戸建ては放置されやすいのです。

原因は何でしょうか

人口が減り住宅が供給過剰になっていることに加えて、高齢化が進んでいることが挙げられます。
高齢になった持ち主が、病院や施設へ移った後、引き継ぐ子どもが居なかったり、居ても遠方で暮らしていたりというケースが増えています。また、建物を壊すと土地の税金が上がることも放置される原因の一つです。

空き家が増えると困ることがありますか

不審者の侵入や放火、ごみの不法投棄を招きます。
草木が生い茂って虫が発生したり、災害で倒壊したりするなど、周りの人に迷惑を掛けることもあります。
地域の景観も損なわれてしまいます。

どんな対策をしているんですか

市は、空き家を使える状態にして、賃貸や売買の市場に流通させるための支援をしています。
例えば、中古住宅を登録してもらい、市ホームページで紹介する「空き家情報バンク」。また、空き家を買って改修する時に費用の一部を補助する空き家活用リフォーム助成も行っています。
相続や賃貸、売買の悩みに応じる相談会も定期的に開いています。
今年は新たに、専門家がリフォームのやり方を教える「空き家活用DIY体験会」を開催。改修のことを学ぶことで、中古住宅を選ぶ人が増えればと思っています。

活用が大切ですね

空き家が増えると、まちの活気が失われます。これは、まちづくりにとって大きなマイナスなのです。
最近は、空き家を安く手に入れ、自分のライフスタイルに合わせてリフォームを楽しむなど、新築よりも中古住宅を選ぶ人が少しずつ増えています。
この流れが広がり中古住宅の価値が高まれば、空き家の活用がうまく進むのではと期待しています。

今は親の家でも、将来、私が管理を任される可能性もあります。空き家問題は、私たち若者も当事者であることに気付きました。
住宅を買うなら新築が良いと考えていましたが、取材後、中古住宅をリフォームして住むのもいいかなと思うようになりました。

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