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市地方創生総合戦略 3年目を検証(平成30年10月1日号)

人口減少に立ち向かう 特色を生かした事業を推進

安定雇用・人の流れ・子育て・安心な暮らし・広域拠点 それぞれの分野で取り組み、6割の事業で目標を達成

久留米市は、平成27年10月に地方創生総合戦略を策定。31年度末時点で人口30万5000人の維持を目標としています。

達成状況を毎年検証

同戦略の期間は、27年度から31年度まで。雇用の安定、人の流れ、子育て、安心な暮らし、広域拠点に関する五つの基本目標を掲げています。
それぞれに、新規雇用者数や年間観光客数など、七つの数値目標を設定。
また、重要業績評価指標として、中心市街地へのオフィス誘致件数や待機児童数など、68項目を設定し、約6割の事業で目標を達成しました。

外部組織の意見を反映

同戦略は、有識者や市民などで構成する外部組織でも事業内容を検証します。
9月18日には検証会議を開催。委員から「子育て支援の充実」や「若者の地元就職を促す取り組む施策を」などの意見が出ました。
これらを今後の事業や戦略の見直しに生かします。

数値目標の達成状況

  1. 数値目標=基準年を上回る新規雇用者数を創出
    基準値=16,507人(26年度)
    31年度目標値=基準値を上回る
    実績値(29年度目標値)=17,861人(16,507人)
    評価区分=A
  2. 数値目標=市内の大学などの新卒者の市内企業への就職率を17%にする
    基準値=12.1%(26年度)
    31年度目標値=17.0%
    実績値(29年度目標値)=9.6%(15.0%)
    評価区分=B
  3. 数値目標=大都市圏への転出超過を550人に抑制
    基準値=650人(24〜26年度平均)
    31年度目標値=550人(27〜31年度平均)
    実績値(29年度目標値)=630人(550人)
    評価区分=B
  4. 数値目標=年間観光客を700万人にする
    基準値=515万人(25年)
    31年度目標値=700万人
    実績値(29年度目標値)=集計中(650万人)
    評価区分=B
  5. 数値目標=子育てしやすいまちだと思う市民の割合を80%にする
    基準値=70.8%(26年度)
    31年度目標値=80.0%
    実績値(29年度目標値)=78.0%(75.0%)
    評価区分=A
  6. 数値目標=住み続けたいと思う市民の割合を80%にする
    基準値=75.4%(26年度)
    31年度目標値=80.0%
    実績値(29年度目標値)=72.2%(78.0%)
    評価区分=B
  7. 数値目標=基準年を上回る滞在人口を維持
    基準値=平日:241,724人休日:240,408人
    31年度目標値=基準値を維持
    実績値(29年度目標値)=集計中
    評価区分=B

基本目標別 達成状況

(1)安定した雇用を創出する

29年度の新規雇用者は1万7861人で、目標の1万6507人を上回りました。
一方で、市内の大学などから市内企業への就職率は9.6%で、目標の15%を下回りました。
有効求人倍率が上昇し、大都市圏での就職が増えたためと考えられます。

ものづくり企業を応援

藤光産業団地が完売し、久留米・うきは工業用地造成工事に着手しました。
また、売れる商品作りや産学官が連携した研究開発の推進など、ものづくり企業などへの支援も進めました。
新規就農者への支援金給付を始めた他、法人化や経営強化への支援などを行い、農業の職業としての魅力を高める取り組みを進めました。

(2)新しい人の流れをつくる

29年度、大都市圏への転出超過数は、前年度の467人から630人に。目標を達成できませんでした。
観光客数は現在集計中です。宿泊補助金の創設など、外国人観光客を増やす取り組みを進めました。

都市圏でイベント開催

東京や福岡市で移住定住キャンペーンを実施。参加者数は315人で、目標の200人を大きく上回りました。
今後は、住宅販売業者などと連携し、福岡都市圏を中心にPRを行い、移住者の増加に取り組みます。

(3)結婚・子育ての希望をかなえる

子育てしやすいと思う市民の割合は、29年度は78%で、3年連続で目標を上回りました。

待機児童の解消へ

こども子育てサポートセンターの開設など、子育て支援を強化。保育所などの整備で定員は69人増加しました。
保育士の雇用への助成などにも取り組みましたが、待機児童の解消には至っていません。
今後は、保育士を目指す人の就学支援など、人材の確保や定着に取り組み、ソフト・ハード両面から待機児童の解消を継続します。

(4)安心な暮らしを守る

29年度の住み続けたいと思う市民の割合は、72.2%。中心市街地の住宅整備や空き家の活用などの取り組みを進めましたが、目標の78%を達成できませんでした。

交通利便性を高める

コミュニティサイクル利用者数は、ポートの増設やキャンペーン実施などにより目標を達成。一方で、バスなどの地域公共交通の年間乗降回数は目標を下回りました。 今後は、交通事業者と連携し、公共交通の利便性を向上していきます。

(5)広域拠点の役割を果たす

市の滞在人口((注意))は、29年度の数値が未発表ですが、人口減少の傾向にあり、さらなる努力が必要です。

久留米が圏域をリード

29年度は、東京にアンテナショップをオープンし、久留米広域連携中枢都市圏の大川市、小郡市、うきは市、大刀洗町、大木町と共に魅力を発信しました。 市が持つ電力入札のノウハウを生かし、圏域内の4市1町で電力入札を実施。各市町の電気料金を約2億9千万円削減しました。

オール久留米で推進

今回の検証を踏まえ、市民や企業、団体などと協働し、オール久留米で最終年度の目標達成を目指します。

(注意)1日のある時点に市内に居る人の数で、住んでいる人に加え観光客なども含みます

【問い合わせ先】創生戦略推進室(総合政策課内、電話番号0942-30-9116、FAX番号0942-30-9703)

重要業績評価指標の達成状況

68項目の内、目標を達成できたのは30項目。現時点で判断が困難な15項目を除く、57%で目標を達成しました

(1)施策の基本的方向=ものづくりなど 頑張る企業を地域で応援する
項目数=12
平成29年度の進捗度
達成できた(100%以上)=7
おおむね達成できた(70〜100%未満)=2
達成できなかった(70%未満)=2
現時点で判断が困難=1

(2)施策の基本的方向=医療の集積を生かす
項目数=3
平成29年度の進捗度
達成できた(100%以上)=2
現時点で判断が困難=1

(3)施策の基本的方向=職業としての農業の魅力を高める
項目数=4
平成29年度の進捗度
達成できた(100%以上)=1
おおむね達成できた(70〜100%未満)=1
現時点で判断が困難=2

(4)施策の基本的方向=久留米市での就業を支援する
項目数=2
平成29年度の進捗度
達成できた(100%以上)=2

(5)施策の基本的方向=久留米を知って感じてもらう
項目数=2
平成29年度の進捗度
達成できた(100%以上)=2

(6)施策の基本的方向=希望の暮らしをサポートする
項目数=1
平成29年度の進捗度
達成できた(100%以上)=1

(7)施策の基本的方向=観光と文化で人を呼び込む
項目数=10
平成29年度の進捗度
達成できた(100%以上)=2
おおむね達成できた(70〜100%未満)=3
達成できなかった(70%未満)=1
現時点で判断が困難=4

(8)施策の基本的方向=希望がかなう就労環境を整える
項目数=4
平成29年度の進捗度
達成できた(100%以上)=1
達成できなかった(70%未満)=2
現時点で判断が困難=1.

(9)施策の基本的方向=結婚から子育てまでの不安を軽くし希望の実現を後押しする
項目数=11
平成29年度の進捗度
達成できた(100%以上)=6
おおむね達成できた(70〜100%未満)=1
達成できなかった(70%未満)=1
現時点で判断が困難=3

(10)施策の基本的方向=暮らし続けられるコンパクトなまちをつくる
項目数=13
平成29年度の進捗度
達成できた(100%以上)=4
おおむね達成できた(70〜100%未満)=2
達成できなかった(70%未満)=4
現時点で判断が困難=3

(11)施策の基本的方向=健康で安心して暮らせる日常を守る
項目数=5
平成29年度の進捗度
達成できた(100%以上)=2
おおむね達成できた(70〜100%未満)=1
達成できなかった(70%未満)=2

(12)施策の基本的方向=圏域の魅力を高め、大都市圏への人の流れを食い止める
項目数=1
平成29年度の進捗度
おおむね達成できた(70〜100%未満)=1

人口減少に転じる

久留米市の人口は、平成30年3月末時点で、305,581人。
年度末時点の人口は、25年から4年続いた増加から減少に転じました。
出生数が減ったことに加え、転出者が大幅に増えたことで、前年度から630人の減少となりました。

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